1:擬古牛φ ★:2016/12/08(木) 11:40:30.71 ID:???
★勤勉の美徳をなげうってカジノ資本主義に走るのか

 自民党が何が何でも今国会でカジノ法案を成立させようと、なりふり構わず突き進んでいるのは、
TPPが潰れ、北方領土交渉も行き詰まるなど、安倍外交が八方ふさがりで、
何かに夢中になっていないと居ても立ってもいられないという強迫観念のなせる業であるということは、理解できる。

 しかしこの件は、拙速に扱うにはあまりにも重大ないくつもの問題をはらんでいる。
第1は文明論の次元で、米国式の電子的金融資本主義のふしだらがリーマン・ショックで破裂して、
「資本主義の終焉」(水野和夫著)が宣告される一方、額に汗して働く者が報われるような
ルールづくりに希望を見いだそうとする「資本主義を救え」論(ロバート・ライシュ、邦訳著書名は「最後の資本主義」)の
真剣な模索もある。その中で、誰よりも勤勉に、丹精込めてモノをつくることに長けていると尊敬を集めてきたこの国は、
その評判をなげうって「カジノ資本主義」の道を進むと宣言するのだろうか。

 第2は政治論の次元で、今のところ民進党は「あまりに乱暴な国会運営だ」などとして抵抗姿勢を示しているものの、
2010年にIR議連ができる時に熱心だったのは、自民党よりもむしろ当時の民主党である。
そのため、自民・民進の談合で、民進は形の上だけ「押し切られた」格好をして法案を成立させることになる公算が大きい。
当然にも共産、社民は反発し、いま次期衆院選に向けて本格的な野党統一候補態勢をつくれるかどうかが
政局の最大焦点であるというのに、野党の足並みは乱れる。

 第3は業界レベルの話で、実は「カジノ解禁」はパチンコの景品換金の合法化とワンセットであり、
今の法案が通れば、次には必ずそれが出てくる。
カジノ議連発足当時の新聞を見ると「カジノ合法化法案の成立を目指し14日に発足する
超党派の『カジノ議連』は13日、警察の裁量で換金が事実上認められているパチンコについても
カジノ法案と同じ仕組みで立法化していく方針も固めた。
カジノを合法化すれば『パチンコは賭博ではないのか』との議論が起こりそうなため、
パチンコによる換金も行政の監視下で合法化させるのが目的だ」(14年4月14日付産経)とある。

 カジノなどつくらなくても、パチンコ産業は20兆円産業で、日本はすでに世界有数のギャンブル大国。
その両方を解き放つことで、この国はますます「額に汗して働く」ことがバカらしく思えるような
世の中に転がり込んでいくのである。

日刊ゲンダイDIGITAL http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/195307
【政治】 「カジノ解禁」はパチンコ換金合法化とワンセット 安倍政権、勤勉の美徳をなげうってカジノ資本主義に走るのか
引用元:http://ai.2ch.sc/test/read.cgi/newsplus/1481164830